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​がん保険

がん保険とは、その名の通り「がん(悪性新生物)」の治療による経済的負担をカバーすることに特化した保険です。

がん保険の基礎知識

 「自分は健康だから大丈夫」「医療保険に入っているから不要では?」

そう考えている方も多いかもしれません。しかし、日本人の2人に1人ががんになる時代、正しい知識を持っておくことは自分と家族の生活を守ることに直結します。

 この記事では、がん保険の基本的な仕組みから、具体的な選び方、治療費の相場、そして「医療保険だけでは足りない理由」まで、専門的な内容をわかりやすく解説します。

がん保険とは

 

 がん保険とは、その名の通り「がん(悪性新生物)」の治療による経済的負担をカバーすることに特化した保険です。

 通常の病気やケガを保障する「医療保険」とは異なり、がんという病気の特性(治療が長期化しやすい、再発の可能性がある、治療費が高額になりがち)に合わせて作られています。

がん保険の大きな特徴(メリット)

 がん保険には、一般的な医療保険にはない特有の強みがあります。

  • 診断給付金(一時金): 「がん」と診断された時点で、100万円などのまとまったお金が受け取れます。使い道は自由で、治療費だけでなく生活費の補填にも使えます。

  • 入院日数の無制限: 通常の医療保険は「1入院60日まで」などの制限がありますが、がん保険は入院日数が無制限で保障されるものが一般的です。

  • 通院保障の充実: 最近のがん治療は「入院」から「通院(抗がん剤・放射線治療)」へシフトしています。これに対応した保障が手厚いのが特徴です。

【注意点】90日間の「免責期間」

 がん保険には加入後90日間(約3ヶ月)は保障が適用されない「免責期間(待ち期間)」が設けられているのが一般的です(60日間の商品もあります)。この期間中にがんと診断されても給付金は下りず、契約も無効となるため、加入のタイミングには注意が必要です。

がん保険の選び方

 「商品が多すぎて選べない」という方のために、失敗しない選び方の3つのポイントを整理しました。

1. 「診断給付金」を最優先に考える

 がん保険選びで最も重要なのが「がんと診断された時の一時金」です。

入院や通院の回数に関わらず、診断確定ですぐに受け取れるため、当面の治療費や収入減少への備えとして最強の保障となります。

ポイント: 「1回限り」ではなく、「再発時も何度でも受け取れるか」「2回目以降の条件は厳しくないか(1年に1回など)」を確認しましょう。

2. 保障期間(定期 vs 終身)を決める

終身タイプ: 一生涯保障が続きます。加入時の保険料が変わらないため、若いうちに入ると割安です。現在の主流です。

定期タイプ: 「10年」など期間が決まっています。更新ごとに保険料が上がりますが、一定期間だけ手厚くしたい場合や、現在の保険料を抑えたい場合に有効です。

3. 先進医療特約は「必須」と考える

公的保険が効かない「先進医療(重粒子線治療など)」を受ける場合、技術料(約300万円前後)は全額自己負担となります。

 

ポイント: 月額100円程度の特約で2,000万円までカバーできるため、必ず付帯することをおすすめします。

がんの治療費はいくらくらい?

 「高額療養費制度があるから大丈夫」という意見もありますが、実際の負担感はどうなのでしょうか。

実際の自己負担額はいくら?

 公的制度(高額療養費制度)を使えば、一般的な年収の方であれば、1ヶ月あたりの医療費の自己負担は8万円〜10万円程度に抑えられます。

 しかし、がん治療は以下のような「保険適用外の費用」がかさむ傾向にあります。

  • 差額ベッド代: 静かな環境で療養したい場合の個室代(1日あたり平均6,000円〜数万円)。

  • ウィッグ・補整下着代: 抗がん剤の副作用による脱毛などのケア用品。

  • 交通費・宿泊費: 専門病院への通院や、家族のお見舞いの費用。

  • 健康食品・サプリメント: 体調管理のための費用。

 これらを合わせると、治療全体で平均50万円〜100万円程度の自己負担が発生するというデータもあります。さらに、働けなくなることによる「収入減」も考慮する必要があります。

医療保険だけではだめなの?

 結論から言うと、「貯蓄が十分にあれば医療保険だけでも対応可能ですが、不安ならがん保険の上乗せが推奨」されます。理由は以下の3点です。

1. 「入院」から「通院」へのシフト

 従来の医療保険は「入院給付金」がメインの商品が多いです。しかし、現在のがん治療は通院(抗がん剤・放射線)が中心になりつつあります。古い医療保険だけでは、通院治療費を十分にカバーできない可能性があります。

2. 治療の長期化と収入減のリスク

 がんは、脳卒中や心筋梗塞と比べて、治療後の経過観察や再発予防を含めると闘病期間が長くなる傾向があります。

 医療保険の日額給付だけでは、長期的な治療費+生活費の減少(残業代カットや休職)を補うのは困難です。がん保険の「診断給付金(一時金)」はこの穴を埋めるのに最適です。

3. 上皮内新生物(初期のがん)の扱い

 古い医療保険では、初期のがん(上皮内新生物)は保障対象外、あるいは給付金が10分の1になるケースがあります。現在のがん保険の多くは、これらも同額保障の対象としています。

がん保険に関するQ&A​

Q1. 若くてもがん保険は必要ですか?

A1. 必要性は高いですが、内容はシンプルでOKです。

 20代〜30代のがん罹患率は低いですが、若くして罹患した場合、進行が早かったり、仕事への影響が大きかったりします。若いうちは保険料が非常に安いため、終身タイプで早めにベースを作っておくのは賢い選択です。

Q2. 過去に病気をしたことがありますが、入れますか?

A2. 「引受基準緩和型」や「限定告知型」なら入れる可能性があります。

 通常の保険より保険料は割高になりますが、持病があっても入れるがん保険は増えています。ただし、直近(3ヶ月〜5年以内)の病歴によりますので、まずは確認してみましょう。

Q3. 女性特有のがん(乳がん・子宮頸がんなど)は特別ながん保険が必要?

A3. 基本的には通常のがん保険でカバーされます。

「女性保険」もありますが、通常のがん保険でも乳がんや子宮がんは保障対象です。ただし、女性向けプランには、乳房再建術の費用保障など、女性特有のニーズに手厚いオプションがついている場合があります。

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