top of page

こども保険とは

  • 執筆者の写真: ほけんイージー編集部
    ほけんイージー編集部
  • 6月15日
  • 読了時間: 5分

更新日:8月3日

ree

 こども保険とは、こどもを被保険者として学費を積み立てたり親に万が一のことがあった際に保険金を受け取ることができる、貯蓄性と保障性を兼ね備えた保険です。この記事では「学資保険」も同じ意味合いの商品として解説します。


こども保険の特徴

①貯蓄性

 こども保険には将来のこどもの学費を積み立てる貯蓄性があります。こども保険を設計する方法には大きく分けて2つあり、保険料(≒積立額)を決める方法と受取総額を決める方法です。それぞれ、自分がいくらなら毎月積み立てられるのか、いくらぐらい積み立てたいのかという目標を決めて設計しましょう。


 受け取り方も一括で受け取る方式や、中学・高校・大学入学時に分割して受け取る方式など様々です。特に入学時は授業料だけでなく入学金や入学準備にかかる費用など大きなお金が必要になりますので特に準備が必要なタイミングと言えます。


 また、見落としがちなのが塾など受験準備のための費用です。受験学年(大学受験であれば高校3年生)になると塾に通う頻度も高くなりますし場合によっては月に10万円以上かかるケースもあります。

こども保険の受け取りイメージ

②保障性

 こども保険は当然保険ですので、保障機能もあります。商品によってさまざまではありますが、ひとつには契約者(親)が無くなったときに保険料の払い込みが不要になるというものがあります。保険料払込免除というもので、以降の保険料は払う必要がないが払ったとみなして保険は継続され積み立てもされていくというものです。


 また育英年金と呼ばれる保障が付いた商品もあります。これは契約者である親が死亡または高度障害になったときに保険期間の満期まで年金形式で毎月一定額が保険金として支払われるもので、残されたこどもの生活費に充てることができるものです。


こども保険に加入するメリット

①計画的な教育資金の準備

 こどもが産まれたらいずれ学費が必要になるということは誰しもわかることですが、そのために必要な資金を産まれた時からきちんと準備している方はどれくらいいるでしょうか。学費が必要になるのはまだ先の話ですが、目の前でかかるお金はいろいろあるとついつい後回しにしがちです。こども保険はある意味、加入してしまえば強制的に学費の積み立てができるものです。


②万が一の保障による安心感

 定期預金や積立NISAなどとの一番の違いは保障機能があるところです。特に親が無くなると定期預金や積立NISAなどは定期的な積み立てができなくなるケースもありますが、保険料払込免除がついたこども保険であれば、親が亡くなったとしても確実に目的の金額を貯めることができます。


③貯蓄性と保障の両立(商品による)

 積み立てた金額がどれだけ増えるかという貯蓄性についても最近では返戻率(支払保険料総額に対する受取学資金額合計の割合)が120%を超える商品もあるようです。こども保険のいいところは万が一の保障を備えつつ、お金を増やすこともできるところと言えるでしょう。


こども保険のデメリットや注意点

①途中解約のリスク

 こども保険に限りませんが、貯蓄性の保険全般は満期まで継続して初めて払込保険料を受取返戻金が上回るというものが一般的です。一方で保険期間の途中で解約してしまうと払込保険料より少ない額しか戻ってこない(元本割れ)ことになります。


 こども保険は一般的には0歳から18歳まで18年程度継続することになります。18年という長い間の中で、保険料の払い込みが難しくなることもあるかもしれません。上記の元本割れを避けるためにはなにがあっても継続する強い意志が必要です。


②インフレリスク

 「こども保険に加入するメリット」の項目でも書きましたが、こども保険には貯蓄性があります。仮に18年間保険料を払って満期時に120%になって返ってきたとして、年利は1.1%です。しかし、2024年の月ごとの消費者物価指数をみると前年同月比で2%以上上昇していますし、2025年に入ってからは前年同月比3%を超えています(「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)4月分」から算出)。これはすなわち物価上昇に対して利回りが追い付いていないことを意味します。


 パンフレットに「返礼率が〇〇%!」と大きく書かれているといかにもお金が増えるような気がしてしまいますが、物価の上昇率に追い付いていないと実はお金の価値としては目減りしてしまうことになります


まとめ:こども保険はこんな人におすすめ


最後にこども保険をお勧めできる人の特徴を挙げます。


  • 毎月一定額貯蓄することが苦手な人

  • 積み立てNISAなど投資商品で運用することに抵抗がある人

  • こどもに手厚い教育を受けさせたい人


 この記事で解説してきた通り、こども保険にはメリットとデメリットがあります。投資商品としては利回りが高いとは言えない商品ですが、代わりにこども保険には万が一の際にも積み立てを継続できる保障機能があります。

 保険の営業の方から提案された際は、「自分にとって必要なのか」ということを考えて選択しましょう。


bottom of page