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【米国のインシュアテック事例】AI保険代理店「Insurify(インシュリファイ)」とは?仕組みや従来サイトとの違いを徹底解説

  • 執筆者の写真: ほけんイージー編集部
    ほけんイージー編集部
  • 5 日前
  • 読了時間: 5分

 近年、AI(人工知能)を活用した「インシュアテック(InsurTech)」企業が世界中で注目を集めています。その中でも、最前線を走っているのがアメリカの「Insurify(インシュリファイ)」です。


 本記事では、米国の最新インシュアテック企業であるInsurifyの概要から、従来の保険比較サイトとの決定的な違い、そして独自のビジネスモデル(収益構造)までを分かりやすく解説します。

 海外の最新動向を知ることは、これからの日本の保険業界の未来を予測し、日々の実務やお客様へのアプローチを見直す良いきっかけになります。ぜひ最後までご覧ください。

  


Insurify(インシュリファイ)の基本情報


 まずは、Insurifyがどのような企業なのか、基本情報を整理しましょう。

Insurifyは、2013年にマサチューセッツ工科大学(MIT)出身のSnejina Zacharia氏らによって設立されたアメリカの企業です。2015〜2016年頃から自動車保険の比較サービスを本格的にスタートし、現在ではアメリカ全土でサービスを展開しています。


【取り扱い保険種目】

同社の主力は自動車保険ですが、顧客のライフステージに合わせて幅広い商品を取り扱っています。

  • 自動車保険(主力サービス)

  • 住宅・火災保険

  • 賃貸人向け保険

  • 生命保険

  • ペット保険



Insurifyが提供する革新的なサービスと特徴


 Insurifyの最大の特徴は、「AIとデータ解析を駆使したバーチャル保険エージェント」である点です。従来は数時間かかっていた相見積もりから契約までのプロセスを、わずか数分・数クリックで完了させることができます。

 具体的にどのような機能があるのか、主な3つのサービスを見ていきましょう。


① AIオンライン保険見積もり・比較

 120社以上の保険会社(Progressive、Liberty Mutual、Nationwideなど米国の主要な保険会社)の保険料を、リアルタイムで一括比較します。少ない入力項目で精度の高い見積もりを算出し、ユーザーごとに最適な補償内容を提示するスピード感が強みです。


② 契約後も安心の「Insurify Wallet」

 保険は「一度契約したら終わり」になりがちですが、Insurifyにはレート監視・自動通知機能(Insurify Wallet)があります。

契約後もユーザーに代わってAIが保険料を監視し、更新のタイミングなどで「より安いプラン」や「最適な条件」が見つかった際に自動で通知してくれます。


③ 補償のギャップを埋める「最適化提案」

 機械学習を活用し、ユーザーのライフイベントの変化や、現在加入している保険の「補償の不足部分(ギャップ)」を検出します。そのデータに基づき、最適な追加補償を提案するクロスセル機能が組み込まれています。



一般的な保険比較サイトとの決定的な違い


 読者の皆様が最も気になるのは、「日本の一般的な保険比較サイト(一括見積もりサイト)と何が違うのか?」という点ではないでしょうか。

 Insurifyの最大の競争優位性は、自らが全米50州で認可を受けた「保険代理店」として機能していることです。


比較項目

一般的な保険比較サイト

Insurify(インシュリファイ)

ビジネスの目的

見込み客データの収集と販売

自社プラットフォームでの保険契約完了

契約手続き

外部の保険会社や代理店のサイトへ飛ばされる

サイト内でそのまま契約完了(クリック・トゥ・バイ)

営業電話・メール

複数の代理店から一斉に営業電話・スパムメールが来る

第三者にデータを売らないため、しつこい営業が来ない

顧客体験(UX)

比較するだけで、最終的な手続きはアナログになりがち

見積もりから契約、事後フォローまでシームレスで完結


 一般的なサイトは、お客様の個人情報を集めて保険代理店に売る「リードジェネレーション」というモデルです。そのため、お客様は見知らぬ代理店から大量の営業電話を受けることになります。


 一方Insurifyは、自社が代理店であるため外部にデータを流しません。「スパムメールやしつこい営業電話が来ない」ことを大きな強みとしてアピールし、ユーザーから高い支持を得ています。



Insurifyはどうやって儲けているか(マネタイズポイント)


自社で完結するInsurifyのビジネスモデルは、非常に多層的で安定しています。主に以下の3つの柱から収益を得ています。

  1. 保険契約によるコミッション(収益の約65%)

    自社が保険代理店であるため、ユーザーがInsurifyを通じて契約(バインド)した際や、毎年の更新時に保険会社から受け取る手数料が最大の収益源です。

  2. 紹介手数料(CPC/CPL)(収益の約25%)

    自社の代理店ネットワーク外の保険会社を選んだ場合や、直接契約に至らなかったユーザーに対しては、クリック単価(CPC)や見込み客送客単価(CPL)による紹介料・広告枠としてマネタイズしています。

  3. B2B向けシステム提供(収益の約10%)

    自社の優れた「比較エンジン」を、銀行や自動車販売サイト等にホワイトラベル(システム提供)またはAPIとして提供し、ライセンス料を得ています。



日本の保険募集人がInsurifyから学べること


 Insurifyのような「AI保険代理店」の台頭を見ると、「AIに募集人の仕事が奪われるのでは?」と感じるかもしれません。しかし、学ぶべき本質はそこにありません。


 Insurifyが支持されている理由は、「お客様にとっての面倒なプロセスを極限まで減らし、シームレスでストレスのない体験(UX)を提供しているから」です。


 日本の実務においても、お客様にいかに「分かりやすく、手間をかけさせずに最適な提案を行うか」、そして「契約後も放置せず、適切なタイミングで情報提供(フォロー)できるか」が重要です。AIが進化しても、顧客の潜在的なニーズ(意向把握)を汲み取り、信頼関係を築く募集人の価値は変わりません。テクノロジーの利点を理解し、自身の営業プロセスをどうアップデートしていくかが、今後の鍵となるでしょう。

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