リビング・ニーズ特約とは?メリットや受取後の税金・注意点を解説
- ほけんイージー編集部

- 3月4日
- 読了時間: 5分

「リビングニーズ特約」という言葉を聞いたことはありますか?生命保険に加入している方であれば、ぜひ知っておきたい重要な特約の一つです。
本記事では、「リビングニーズ特約とは何か?」という基本的な疑問から、対象となる保険、申請する際の条件、メリット・デメリット、さらに受け取った後の税金の扱いに至るまで、分かりやすく解説します。
リビングニーズ特約とは?
リビングニーズ特約とは、被保険者が「余命6ヶ月以内」と判断されたなど特定の条件を満たした場合に、本来は死亡時に支払われる死亡保険金の一部または全部(上限3,000万円まで)を生前に前倒しで受け取れる特約です。
たとえば、死亡保険金が5,000万円の保険に加入していて余命6ヶ月と診断された場合、その時点で上限の3,000万円をご自身で受け取り、亡くなった後に残りの2,000万円をご遺族が受け取る、といった使い方が可能になります。
対象となる保険の種類と保険料
リビングニーズ特約は、死亡保障がついている保険全般に付帯することができます。
対象となる主な保険: 終身保険、定期保険、収入保障保険、逓減定期保険、特定疾病保障保険など
医療保険・がん保険: 死亡保障特約を付けていれば、セットで付帯できる場合があります。
また、この特約自体に追加の保険料はかかりません。多くの場合、生命保険に加入する際に自動的に付帯されています。
リビングニーズ特約のメリット
リビングニーズ特約の最大のメリットは、「死亡保険金を自分自身のために生前活用できる」という点です。
本来、死亡保険金は残された家族に遺すためのものなので、自分自身で受け取ることはできません。しかし、この特約を利用すれば、手にしたまとまった資金を以下のような用途に充てることができます。
先進医療などの高額な治療費や入院費に充てる
家族と一緒に旅行へ行くなど、思い出作りの費用にする
自分がやり残したこと(夢)を実現するための資金にする
病気などで残された時間が限られていたとしても、ただ死を待つのではなく、残りの時間をより有意義で自分らしく過ごすための大きなサポートとなります。
「余命6ヶ月以内」の判断基準と申請のポイント
特約を利用するには、医師によって「一般的な治療を行っても余命6ヶ月以内である」と判断され、それを証明する診断書等の書類を提出する必要があります。
ただし、実際の医療現場では、明確に「余命〇ヶ月」と判断するのが難しいケースも少なくありません。また、余命宣告よりも早く亡くなってしまった場合にご遺族とのトラブルになることを懸念し、医師が明確な余命判断をしたがらないケースもあります。
そのため、給付金を申請する際は、ご本人やご家族から担当医師に対して「リビングニーズ特約を利用したい」という目的をしっかり伝え、一定の働きかけを行うことがスムーズに申請するポイントです。
受け取った後の保険契約と税金はどうなる?
リビングニーズ特約を利用して保険金を受け取った後、保険契約や税金がどのように扱われるのかは、必ず知っておくべき注意点です。
① その後の保険契約と保険料の支払い
受け取った金額によって、その後の保険契約の取り扱いは以下のように変わります。
死亡保険金額と同額を受け取った場合:保険契約はその時点で「消滅」し、以降の保険料の支払いは不要になります。
死亡保険金額の一部を受け取った場合:受け取った金額分だけ保障が「減額」された扱いになり、残りの保障額に応じた保険料を支払い続けることになります。
リビング・ニーズ保険金の額 | その後の保険契約の取り扱い | 以降の保険料の支払い |
死亡保険金額と同額 | 消滅する | 不要 |
死亡保険金額より少ない | リビング・ニーズ保険金の額だけ減額されたものとして継続 | 減額された分の保険料を支払う |
なお、保険金を受け取った後に余命6ヶ月を超えて長く生きた場合でも、受け取った保険金を返還する必要はありません。
② 受け取った保険金にかかる税金(使い残しに注意!)
生前に受け取ったリビングニーズ特約の保険金は、「重度の疾病に起因して支払われる保険金」に該当するため、受け取った時点では「非課税(税金はかからない)」となります。
【重要】使い切れずに残ったお金には「相続税」がかかる
もし、受け取った保険金を使い切る前に亡くなってしまった場合、手元に残ったお金は現金の「相続財産」として扱われ、相続税の課税対象になってしまいます。
通常の死亡保険金として遺族が受け取れば「500万円 × 法定相続人の数」という相続税の非課税枠が使えますが、生前に受け取って現金として残った分にはこの非課税枠が適用されません。 節税の観点からはデメリットになる可能性があるため、全額を前倒しで受け取るべきか、必要な分だけ(一部)を受け取るかは慎重に検討しましょう。
まとめ
リビングニーズ特約は、万が一の際に「最期まで自分らしく生きる」ための強力な選択肢となる制度です。
余命6ヶ月以内と診断された場合、生前に最大3,000万円まで受け取れる
保険料は無料で、多くの死亡保険に自動付帯されている
治療費や家族との思い出作りに自由に活用できる
受け取った保険金は非課税だが、使い残しには相続税がかかる(非課税枠が使えない)
いざという時に制度を上手く活用できるよう、現在ご加入中の生命保険にリビングニーズ特約が付加されているか、ぜひ一度保険証券を確認してみてください。



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