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個人賠償責任補償とは?補償範囲や「重複」の注意点・高額賠償の支払事例をわかりやすく解説

  • 執筆者の写真: ほけんイージー編集部
    ほけんイージー編集部
  • 5月29日
  • 読了時間: 4分

 日常生活の「もしも」の事故で、数千万円という高額な賠償責任を負うリスクがあることをご存知でしょうか。近年、自転車事故による高額賠償の判例が相次ぎ、自治体による自転車保険の義務化が進む中、「個人賠償責任保険(特約)」への関心が非常に高まっています。


 本記事では、保険への加入や見直しを検討されている方へ向けて、補償の概要から家族の範囲、具体的な支払事例、そして加入時に必ず確認しておきたい「3つの注意点」についてわかりやすく解説します。



個人賠償責任補償(特約)とは?


 個人賠償責任補償とは、日常生活における偶然の事故によって、他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる補償です。火災保険、自動車保険、傷害保険などに「特約」として付帯するのが一般的です。


 どのようなケースが補償の対象になるのか、具体例で確認してみましょう。


【表:補償されるケース・されないケースの比較】

補償されるケース(日常生活の事故)

補償されないケース(対象外)

・自転車で走行中、歩行者にぶつかりケガをさせた


・買い物中に、誤ってお店の商品を落として割った


・マンションで洗濯機のホースが外れ、階下に水漏れ被害を与えた


・散歩中、飼い犬が他人に噛みつきケガをさせた


・子供がキャッチボールをしていて、他人の家の窓ガラスを割った

・業務中(仕事中)に起こした事故(※業務上の賠償責任保険が必要)


・自動車やバイクの運転中に起こした事故(※自動車保険の領域)


・他人から借りているモノを壊した(※受託物賠償責任の領域となる場合が多い)


・同居の親族に対する損害(※他人に対する賠償ではないため)


・故意(わざと)起こした事故や闘争(ケンカ)によるケガ



実際にあった!高額賠償の支払事例データ


 「日常の事故でそんなに大きなお金が必要になるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、実際に数千万円〜1億円近い賠償が命じられた判例や支払事例をご紹介します。


  • 【事例1】小学生の自転車事故(約9,521万円) 11歳の男子小学生が夜間、自転車で走行中に歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折などの重傷を負い、意識が戻らない状態(植物状態)となりました。未成年の子供が起こした事故について、監督義務違反として母親に高額な支払いが命じられた事例です。(神戸地裁 平成25年7月4日判決)

  • 【事例2】高校生の自転車事故(約9,266万円) 男子高校生が昼間、歩道から車道を斜めに横断した際、対向車線を直進してきた男性会社員の自転車と衝突。衝突された男性には、言語機能の喪失などの重大な後遺障害が残りました。(東京地裁 平成20年6月5日判決)

  • 【事例3】マンションでの水漏れ(約1,600万円) 水道管の凍結・破裂事故により漏水が発生し、自室だけでなく階下の他人宅の家財や部屋に甚大な被害を与えてしまった事例。水漏れ事故はマンションにおいて頻発し、階下の被害状況によっては賠償額が高額になりやすいトラブルです。



補償の対象となる「家族の範囲」の広さ


 個人賠償責任補償の最大のメリットの一つが、「1人が加入していれば、家族全員が補償の対象になる」という点です。


補償の対象となるのは、以下の4つの範囲に該当する方です。


  1. 記名被保険者(ご契約者本人)

  2. ご本人の配偶者

  3. ご本人または配偶者の「同居の親族」(※6親等以内の血族および3親等以内の姻族)

  4. ご本人または配偶者の「別居の未婚の子」


 特に間違いやすいのが「別居の未婚の子」です。進学のために実家を離れて一人暮らし(下宿)をしている学生のお子様も、未婚であれば補償の対象に含まれます。ご家族で誰か1人が加入していればカバーできるため、非常に心強い補償です。



加入・見直し時の3つの「注意点」


注意点1:補償の「重複」に気をつける

 保険に加入する際、一番気をつけたいのが「補償の重複」です。個人賠償責任補償は、火災保険、自動車保険、クレジットカードの付帯保険のほか、お勤め先の福利厚生であるグループ保険(団体保険)などにもセットされていることがよくあります。

 しかし、複数加入していても、実際の損害額を超えて二重に保険金が支払われることはありません。無駄な保険料を払わないよう、ご家族のどなたかが既に加入していないか、ご自宅の保険証券や加入状況をぜひ一度確認してみてください。


注意点2:「示談交渉サービス」の有無を確認する

 賠償事故が起きた際、当事者同士で直接話し合い(示談)を行うと、感情的な対立からトラブルに発展するケースが少なくありません。そのため、保険会社が間に入って相手方と交渉を行ってくれる「示談交渉サービス」が付帯されているかどうかが非常に重要になります。古い保険や一部のクレジットカード付帯保険にはついていない場合があるため、必ず確認しましょう。


注意点3:保険金額(支払上限)は「1億円以上」または「無制限」へ

 前述の支払事例の通り、自転車事故でも約1億円の賠償命令が出ることがあります。現在ご加入されている保険金額の上限が1,000万円や3,000万円などになっている場合は、万が一の事態にしっかり備えるためにも「1億円以上」または「無制限」への見直しをおすすめします。

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