そもそも変額保険とは?仕組みと3つの種類をわかりやすく解説
- ほけんイージー編集部

- 7月13日
- 読了時間: 6分
「将来のために資産形成を始めたいけれど、万が一のときの保障も確保したい……」そんな方に選ばれているのが「変額保険」です。
変額保険とは、一言でいうと「運用の成果によって、もらえる保険金や解約返戻金(解約したときに戻ってくるお金)の額が変動する保険」のことです。
変額保険の基本的な仕組み(定額保険との違い)
従来の一般的な保険(定額保険)は、加入した時点で将来もらえる保険金や満期金の額が決まっています。一方、変額保険は、私たちが支払った保険料の一部を株や債券などの「特別勘定(とくべつかんじょう)」と呼ばれる専用の口座で運用します。
運用の実績が良ければ、将来受け取れるお金は大きく増えますが、逆に実績が悪ければ減ってしまうという特徴があります。

変額保険の3つのタイプ(有期型・終身型・年金型)
変額保険には、主に以下の3つのタイプがあります。それぞれの特徴を一覧表にまとめました。
保険のタイプ | 保障期間 | 満期保険金 | 主な活用目的 |
有期型 | 一定期間(例:60歳まで、20年間など) | あり(運用成果で変動) | 子どもの教育資金、老後資金 |
終身型 | 一生涯 | なし(解約返戻金はあり) | 死亡保障、遺族への相続対策 |
年金型 | 一定期間(年金受取まで) | なし(年金原資として変動) | 老後の生活費(個人年金) |
なぜ今、変額保険が注目されている?最近のトレンドと3つの理由
資産形成の手段が多様化する中、なぜ今、変額保険が改めて注目されているのでしょうか。それには最近の経済トレンドと、保険ならではの3つの理由があります。
理由①:物価上昇(インフレ)に対抗できる資産形成
日本でも物価の上昇(インフレ)が身近なものとなっています。銀行の定期預金や、将来もらえる額が決まっている定額保険では、物価が上がると「お金の実質的な価値」が目減りしてしまうリスクがあります。
変額保険は株式を中心に運用されることが多いため、物価の上昇に合わせて資産を成長させられる(インフレに強い)というメリットがあり、現在の経済環境にマッチしています。
理由②:万が一のときも「基本保険金」が最低保証される
投資信託などでの純粋な運用の場合、万が一のことが起きたタイミングで市場が暴落していれば、残される家族に渡せるお金は減ってしまいます。
しかし変額保険(有期型・終身型)の場合、どれだけ運用実績が悪くても、死亡・高度障害保険金については契約時に設定した「基本保険金」が100%最低保証されます。この「安心感」が選ばれている大きな理由です。
理由③:保障を確保しながら効率よく長期運用ができる
忙しい現役世代にとって、「家族のための死亡保障」と「将来のための投資」を別々に考えて管理するのは手間がかかります。変額保険であれば、毎月決まった保険料が口座から引き落とされ、自動的に保障の確保と積立投資が両立できるため、効率的な資産形成ツールとして注目を集めています。
知っておくべき変額保険のデメリットと注意点
魅力的な変額保険ですが、もちろんメリットばかりではありません。加入した後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、以下のデメリットを必ず理解しておきましょう。
注意点①:運用実績によっては「元本割れ」のリスクがある
死亡保険金には最低保証がありますが、「満期保険金」や「解約返戻金」には最低保証がありません。満期を迎えたときや解約したときに株価が大きく下がっていれば、支払った保険料の総額を下回る(元本割れする)リスクがあります。
注意点②:早期解約すると「解約控除」がかかる
変額保険は、加入から短期間(一般的には10年以内)で解約すると、「解約控除(かいやくこうじょ)」というペナルティ(手数料)が引かれてしまいます。そのため、数年以内に使う予定があるお金での加入は絶対に避けるべきです。
注意点③:投資信託に比べて「諸経費(手数料)」がかかる
変額保険で支払う保険料の中には、純粋な運用回しの費用のほかに、「死亡保障のための費用」や「保険会社の運営費」が含まれています。そのため、純粋な投資信託(NISAなど)と比較すると、運用に回る効率や手数料の面では一歩劣ることになります。
変額保険と新NISA(投資信託)の違いを徹底比較
「資産形成をするなら、新NISAと変額保険のどちらがいいの?」という疑問を持つ方は非常に多いです。それぞれの違いを表で比較してみましょう。
比較項目 | 変額保険 | 新NISA(投資信託) |
主な目的 | 万が一の保障 + 資産形成 | 純粋な資産形成(運用の最大化) |
万が一の保障 | あり(死亡時に最低保証の保険金) | なし(その時点の時価残高のみ) |
税制上のメリット | 生命保険料控除が使える | 運用益がすべて非課税 |
途中の引き出し | 解約控除や元本割れのリスクあり | いつでも自由(ペナルティなし) |
万が一の特約 | 保険料払込免除特約を付加できる | なし(積立は自己責任で継続) |
保険ならではの最大の強み「保険料払込免除特約」とは?
新NISAにはない変額保険の強力な強みが「保険料払込免除特約(ほけんりょうはらいこみめんじょとくやく)」です。 これは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中などの三大疾病になり、所定の状態になった場合、「以降の保険料の支払いは免除(不要)になるけれど、将来のための運用と死亡保障はそのまま最後まで継続される」という仕組みです。
もし投資信託の積立中に大病を患って働けなくなったら、積立をストップせざるを得ないかもしれません。しかし変額保険なら、病気リスクに対する最大の盾を持ったまま資産形成を続けられます。
失敗しない変額保険の選び方4ステップ
変額保険への加入を検討する際は、以下の4つのステップに沿って選ぶと失敗がありません。
ステップ1:加入の目的を明確にする
子どもの教育資金なのか、自身の老後資金なのか、あるいは万が一の遺族への保障なのか、目的をはっきりさせます。
ステップ2:目的に合った「保険期間」を選ぶ
教育資金や一定の年齢までの老後資金なら「有期型」、一生涯の保障や相続対策なら「終身型」を選びます。
ステップ3:家計に無理のない「月々の保険料」を設定する
途中でやめると損をするため、途中で減額や失効をせずに「10年以上確実に続けられる金額」に設定することが大切です。
ステップ4:運用の「特別勘定(投資先)」を確認する
商品によって、選べる投資先(世界株、日本株、債券など)のラインナップや過去の運用実績が異なります。世界の株式に広く分散投資できる商品を選ぶのが最近の王道トレンドです。
変額保険が「向いている人」と「やめたほうがいい人」
最後に、あなたが変額保険を選ぶべきかどうかの判断基準をまとめました。
◆変額保険が向いている人の特徴
万が一の死亡保障をしっかりと確保しながら、お金も増やしたい人
自分で細かく投資信託を買い付けたり管理したりするのが面倒な人
三大疾病などの病気で働けなくなったときのリスクまでカバーして資産形成したい人
◆変額保険をやめたほうがいい人の特徴
独身などで、そもそも自分が死んだときの死亡保障が必要ない人
10年以内に使う可能性があるお金を運用したい人
保障は不要で、1円でも手数料を抑えて投資の効率だけを最大化したい人(新NISAがおすすめ)
安心と資産形成を両立させる選択肢を持とう
変額保険は、「保障」と「運用」のいいとこ取りができるインフレ時代にぴったりの金融商品です。
純粋な投資効率だけを見れば新NISAに軍配が上がりますが、「万が一のときの最低保証」や「三大疾病時の払込免除」という安心感は保険にしかありません。ご自身のライフプランや家族構成に合わせて、上手に活用してみてください。
変額保険をためらう理由は?
元本割れするかもしれない
利回りがよくない



コメント