相続手続きを一元化する「みらいたくす」とは?概要とスケジュールをわかりやすく解説
- ほけんイージー編集部

- 1 日前
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お客様から相続に関するご相談を受けた際、多くの方が口にされるのが「金融機関ごとの手続きが煩雑で大変」というお悩みではないでしょうか。
そんな中、金融業界を横断して相続手続きを一元化する新たなプラットフォーム「みらいたくす」の構築に向けた取り組みがスタートしました。 この記事では、保険募集人の方がお客様に最新情報としてお伝えできるよう、「みらいたくす」の概要や導入スケジュール、それによって相続手続きがどう変わるのかをわかりやすく解説します。
なぜ今、相続手続きの一元化が求められているのか?
新たなプラットフォームが構築される背景には、相続人(ご遺族)と金融機関の双方が抱える大きな課題があります。
◆ご遺族の大きな負担となっている「書類集めと提出」
現在、故人(被相続人)が保有していた預貯金や有価証券の相続手続き(名義変更や払い戻しなど)は、金融機関ごとに個別に行う必要があります。統一された仕組みが存在しないため、ご遺族は金融機関ごとに戸籍謄本や印鑑証明書などの同じ書類を何度も用意し、それぞれの窓口に提出しなければなりません。悲しみの中で行われるこうした反復作業は、ご遺族にとって大きな精神的・時間的負担となっています。
◆金融機関側も抱える「労働力不足」という課題
一方で、金融機関側にとっても相続手続きは重い負担となっています。高齢化社会の進展により相続の発生件数は年々増加しているにもかかわらず、国内では少子高齢化による労働力不足が深刻化しています。複雑な相続関係を読み解き、書類の不備を確認する作業の効率化は、金融業界全体にとって急務となっているのです。
金融業界横断プラットフォーム「みらいたくす」の概要
こうした双方の課題を解決するために立ち上がったのが「みらいたくす」です。
◆「みらいたくす」とは?
「みらいたくす」とは、証券・信託・銀行など、金融機関の垣根を越えて相続手続きのデジタル化と一元化を行うためのプラットフォームです。
この構築に向けて、以下の主要な金融機関やシステム会社など10社が基本合意書を締結しました。
SMBC日興証券
大和証券グループ本社
野村ホールディングス
三井住友信託銀行
三井住友フィナンシャルグループ
三菱UFJ信託銀行
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
NTTデータ
◆いつから始まる?導入スケジュール
「みらいたくす」の導入に向けたロードマップは以下の通り計画されています。
時期 | 予定されている内容 |
2026年秋頃 | 新会社の設立 |
2027年夏頃 | 一部地域にて「みらいたくす」の試験導入を開始 |
2028年夏頃 | 全国展開の開始を目指す |
今すぐ利用できるわけではありませんが、数年後には相続手続きの常識が大きく変わる可能性があります。
みらいたくすによって相続はどう変わるのか
「みらいたくす」が全国展開されると、具体的な手続きはどのように変化するのでしょうか。
◆金融機関ごとの個別手続きが「共通の仕組み」へ
最大の変化は、手続きの窓口が一本化される点です。従来は「A銀行」「B証券」「C信託銀行」のそれぞれに連絡をして書類を送る必要がありましたが、将来的には「みらいたくす」という一つのプラットフォームを通じて、複数の金融機関への手続きを並行して進めることができるようになります。
【相続手続きのイメージ比較】
項目 | 従来の手続き | みらいたくす導入後 |
手続きの窓口 | 金融機関ごとに個別で対応 | 「みらいたくす」で一元化 |
書類の提出 | 同じ書類(戸籍謄本など)を複数用意・提出 | デジタル化・共通化で提出回数を削減 |
進捗の確認 | 各金融機関に個別に問い合わせ | プラットフォーム上で一括確認(想定) |
◆デジタル化による手続き期間・手間の大幅な削減
各種書類のデジタル化や業界標準の仕組みが整うことで、郵送のやり取りや窓口での待ち時間が大幅に削減されることが期待されます。ご遺族の利便性が向上するだけでなく、手続き完了までの期間も短縮されるでしょう。
知っておきたい「みらいたくす」の注意点
非常に便利な仕組みですが、お客様にご案内する際には以下の点に注意が必要です。
◆すべての相続手続きがカバーされるわけではない
「みらいたくす」はあくまで金融資産(預貯金や有価証券など)の手続きを効率化するものです。
不動産の相続登記(法務局での手続きなど)
「みらいたくす」に参画・提携していない金融機関の手続き
これらについては、引き続き個別の対応が必要になります。「みらいたくすを使えば、相続手続きがすべて何もしなくてよくなる」というわけではない点に留意しましょう。
手続きが便利になっても「生前の準備」は不可欠
「みらいたくす」の登場により、2028年頃を目処に金融資産の相続手続きは劇的にスムーズになることが予想されます。お客様への情報提供の引き出しとして、ぜひ押さえておきたい最新トピックです。
しかし、手続き(作業)が簡単になっても、「誰に・どの財産を・どれくらい遺すか」という話し合いや準備の重要性が薄れるわけではありません。
遺産分割のトラブルを防ぎ、ご家族に想いを確実に届けるためには、生命保険の「受取人固有の財産となる」「遺産分割協議を待たずに現金を受け取れる」といった機能がこれまで通り有効です。
手続きのデジタル化というニュースをきっかけに、お客様と「生前の相続準備」についてお話しされてみてはいかがでしょうか。



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